釜山旅行記

 

★9月 7日 (土) 三日目 (後半)

 

やれやれ、沼田さんも見つかったし。

と思ったら、今度は斉藤さんの姿が見当たらないよ。

中澤「あれ?斉藤さんは?」

岩崎(夫)さん「さっき、トイレに入ったまま出てこない…。」

中澤「え?もしかして倒れてるんじゃないですか?」

岩崎さん「う〜ん、まだ酔っ払ってるみたいだったから、そうかもしれない。」

中澤「えぇ〜?やばいですよ。ちょっと見てきたほうがいいんじゃないですか?」

岩崎さん「俺、見たいけど、見たくない…。」

まあ、気持ちはわかります。

中澤「じゃあ、もう少し待ってみましょうか。」

かなり後ろ向きな決断を下した両名だったが、結果的に斉藤さんは自力で出てきた。良かった、良かった。

 

この日の午後は劇愛の皆さんと、約16名程で2台の車に乗ってお昼を食べに行って、その後お寺を見に行く

ことになった。

もちろん沼田さんはシャワーを浴びる事が出来ず、顔中が砂だらけのまま。

沼田さん「なんか耳からサラサラって砂が流れてきたんだけど……。」

やめてよ。

しかも、木村さんと「人間砂時計だぁ〜!」なんて喜んでるし。ったく、アンタ達…。

ところで、斉藤さんは……?

うわあ…、具合悪そう〜。

しかもここで斉藤さんから衝撃の発言が。

「俺もう2日間、風呂に入ってないんだよね。」

もう、みんなワイルドすぎるよ。

お昼ごはんは……、美味しかったぁ〜。

焼き肉こそ食べなかったが、名前は忘れたが、牛肉ときのこを煮込んだやつとか、

お魚もすっごく美味しかったな。もういろいろ出てきて、全部美味しくて。すっかり御満悦。

特に木村さんなんて、韓国人の女の子まで「これは辛い」と言っていたケジャン

人の分までバクバク食べてました。

女の子も唖然として見てたよ。大丈夫なの?

中央上側の真っ赤なやつがケジャン

木村さんはこれを2皿食べた

 

お腹いっぱい食べたし。お金を集めて、会計はミン君に任せて、みんな外へ。

すると、お店の人が何か言いながら、追いかけて来た。

ん?なんだ?

ミン君、お金払わないで出てきちゃいました。

題して、「集団食い逃げ事件 in 釜山」

当然のごとく未遂に終る。

危うく異国の地で、留置所体験までしちゃうところでした。

幸いにも悪気はないことは分かってくれたので、ちゃんとお金を払って、次はお寺へ。

と思ったけど、斉藤さん。まだ顔が土色です。これは一緒にお寺行くのは無理なんじゃないだろうか?

沼田さんは「大丈夫」って言い張ってるし。

ということで、3日目は1日目と再び同じホテルなので、一度ホテルに寄って斉藤さんを置いていくことに。

一人で置いていくのはちょっと心配だけど、すごい眠そうだからな。

ここで、ついでにスーツケースを置いて行ったのだが、日本人留学生の阿部さんも帰ってくるまで

荷物をここに置かせて欲しい、と言い出した。私達は快諾したが、実は中澤はちょっと気がかりだった。

「ここに荷物を置くということは、最後まで私達と行動を共にするということだが、

確実に12時は過ぎる、という事はわかっているのだろうか…?」

中澤の予想は結果的に当たっていたのだが、この時は確信が無かったので黙っていた。

さて、斉藤さんをホテルに軟禁し、いざ釜山のお寺へ。

 

そこには観音様のような像があったのだが、木村さんがえらく気に入ったようなので、1枚写真に撮った。

どこが気に入ったかって?

観音様の左手に持っているものを見て欲しい

確かに徳利のようにも見えるが・・・。

「中に入っていたのは水かもしれない」という考えは、木村さんの頭にはない。

ほんとに好きだね。

観音様の目の前はこれまた海で、絶景である。ここでも1枚。

すがすがしい顔をした、数時間前まで砂だらけだった男。

 

そして、この場所には、何故か真っ白な象の親子の像が置かれていた。なんとなく神聖な雰囲気の像だ。

この前でも記念撮影。

しかし……、

何を思ったか、木村さん。この象の鼻にまたがって撮ろうとしてるではないか!!

「この罰当たりめが!!」

あとで何があっても、あたしゃ知らんぞ!

どこに罰があたっても、あたしゃ知らんぞ!!

こらぁ〜!沼田さんまで、やるんじゃない!!

このポーズを、岩崎(妻)さんは、嫌がりもせず(本当は嫌がっていたに違いないが…)写真に撮ってくれた

ちなみに、私の写真では撮ってないないので、ここには載せられない。

というか、そんなおぞましい写真撮りたくなかった……。(ごめんなさい、岩崎さん……。)

 ▲これがそのおぞましい写真である。(実は象のキバだった!)

しかし実はこーーんなすがすがしい写真もあったりして。題して、「光の中澤嬢+きむきむ」

 

下は絶壁の海岸だった。いろんな石像もあって、韓日の仲間みんなで記念撮影。

そういえば、ここの屋台で売っていた、小さくて丸い食べ物。味としては、たいやきを丸く小さくして、

もっと食感がふわふわした感じ。これがうまいんだ。

チェさんに「プルパン」だと教えてもらった。プルパンの「ル」はちっちゃい「ル」だよ。

 

お寺見学が終ったら、そろそろ斉藤さんも起きている頃だろうし、ホテルに迎えに行った。

ちょうど斉藤さんも起きたばかりだったらしい。もちろんシャワーは浴びていない。

後になって、斉藤さんがこの時のことを、

「俺、みんなが迎えに来てくれた時、ほんっとに嬉しかったよぉ〜。」

と感動していた。

当たり前じゃないですか。仲間ですもの。忘れませんよ。

でも確かに右も左も分からない異国の地で、ホテルにたった一人取り残されるのは心細い。

しかも、この時迎えに行っていなかったら、翌午前4時まで一人ぽっちになっていただろう…。

 

さて、晴れてみんな一緒に南浦洞(ナポドン)へ。

ここで、喫茶店でまったり組と、お買い物組に別れて1時間ほど行動。

ちなみにまったり組は、岩崎さん夫妻、沼田さん、斉藤さん。

お買い物組は、木村さん、中澤、ミン君、阿部さん、カナちゃん役だったかわいい女の子。

お土産等を買いつつ、プラプラしたんだけど、雰囲気は上野のアメヨコに似てるかな?

面白かったのが、洋服屋の前に、なぜか子供用の祭りのハッピが飾ってあった。

聞いてみると、売り物ではなくて、あくまで飾りだとのこと。

しかし、中澤が気になったのは、もう一つ日本語が書いてあったTシャツ。前面にデカデカと、

「ロリータ18号」

どっから持ってくんだ?こんなもの。

日本のTシャツが全部こんなだなんて思われたらヤダな。

 

     ここでヌマタイガー一口メモだよん(長いけどね)

     一方まったり組はこの時韓国の喫茶店にデビュー。6人が小さなテーブルに二手に分かれて

     着席。そしてその片方はWヌマタイガー(イム君と沼田)のツーショットとなった。イム君

     は釜山外大の1年生。中学高校で6年も英語の授業がありながら今だに英会話ができない自

     分からしても、よく短期間であんなにセリフの多い役ができたなぁーという話をしようとし

     た。そしてヌマタイガーはこの時愕然とした。初日にミン君が言っていた事の意味が解った

     瞬間だった。1時間にも及ぶ演劇で日本人そのものの発音で演技していた彼は、本当は日本

     語の勉強を始めてからまだ数ヶ月。まだミン君みたいにはしゃべれないしヒヤリングもでき

     なかったのだ。イム君からしてみれば、自分が演じた日本人本人が目の前にいること自体、

     ものすごいプレッシャーになっただろう。

     自分としてもングル語では「アンニョンハセヨー(こんにちは)」程度しかわからない。イム

     君も状況を知っているので、何とか日本語を話そうとする、、、。初めて来た日本人、しかも

     自分が役をやった日本人が目の前にいる。話ししなきゃ。でも言葉が、、。ヌマタイガーも当

     然それを察知してジェスチャー会話に切り替えた。ちょい通じた。日本ではタバコのポイ捨て

     はいかーーーーん、外で吸うなら携帯灰皿使えーーをジェスチャーで表現したつもり。(韓国で

     は携帯灰皿はなくてイム君はタバコを吸うので)

      で、ふと見ると観葉植物のサボテンがその喫茶店にあった。むやみに触ってみたら、ヌマタ

     イガー「いてててて!まじでいてーよこれ、(意味は通じてないけど)」、続いてイム君テーブ

     ルとカベの間に手をはさんで「!]:;@/!!」身振りで「痛かった、バカだなー俺達!」という

     共通瞬間。一緒に大笑いしたことをよく覚えてる。

      その時直後イム君の携帯が鳴った。イム君「ミン%4#)△)!!」電話の相手はどうやら

                買い物案内で別チーム行動のミン君らしかった。4年生のミン君はイム君にこう言ったらしい。

     「イム君、沼田さんともっともっとディスカッションしろよーーー」

     

     そして思い出したミン君の初日の言葉。

     「劇愛のメンバーはほとんど1年生を入れたんだよ。誰も緊張しちゃって話せないはずだから

     それは気にしないでね」

 

8時頃に合流して、ビビンパが食べられるお店に連れてってもらった。

まず最初に出てきた「チヂミ」

ここらが私達はびっくりしてしまった!その旨さに!

何?私達が今まで食べてたチヂミは何だったの?ねぇ!?

韓国で食べたチヂミがあまりにも美味しくて、もう日本ではチヂミが食べられないカラダになってしまった。

誰か責任とってくれ。

そのあと出てきた前菜も、ビビンパもとっても美味しかったよ〜。

でもみんない〜っぱい食べ過ぎて、もうお腹破裂しそう。

 

      やはり辛系の食べ物がここでも多かった。しかしどれもミン君のおすすめ料理群。身重

      の丹ちゃんとしては食べたいけど刺激物はあまり...

      ここでクエッションです。さてこの状況で目の前にある美味しそうなキムチを丹ちゃん

      はどうしたでしょう?

      1.袋につめて持って帰り、日本で保存しようとした。

      2.水で洗って食べた。

      3.「私の分まで食べてネ」とダンナのフレディに「あーーーん」した。

             答え 2番でした

 

この後は、韓国のりや、その他のお土産を買う為に、MEGA MARTというほんとにでっかい

ショッピングセンターへ。

ここで、大きなカートを引きずり、韓国のりや、チョコパイをお土産に買った。

みんなが買った、韓国のりとチョコパイ

この韓国のり、すごく美味しかったなーー。

 

次は、ミン君常連のバーへ。

ここは、海岸の目の前にある為、ガラス貼りの正面に砂浜を見ながら酒が飲める。

少し写りが悪いが、バーの目の前の海岸

とってもキレイだった

もちろん、砂浜にはあちこちにカップルがいて、その数は3時を過ぎても減ることが無い。

そう3時すぎてるの……。

左側は全面オーシャンビュー

   この海岸の遠くには平行に橋をかける工事をしていた。出来上がったら更に美しい景色になるだろう。

   未来のこと、韓国、日本の交流が果たせたこと、お互いに頑張ってきたことを讃えながら、このミン

   君プロデュース釜山大プロジェクトで全員が一つになった極地の瞬間だった。...そして時間だけ

   が過ぎて行った。

思えば、もう明日帰ってしまうのだ。そんな寂しい気持ちがみんなを饒舌にさせた。

でもみんな、あまり「今日で最後なんだね」と言ったりしなかったように思う。

たぶん、それを言ってしまったら本当に寂しさが襲ってきてしまうからだろう。

3時半すぎに店を出て、ホテルに戻ったのは、4時頃。

チェさんと阿部さんはホテルまで送って来てくれた。彼らがいないと私達は、タクシーでホテルに帰ることも

出来ないのだ。本当に感謝している。

特に、阿部さん。ホテルに荷物を置いてしまったが為に、こんな時間まで付き合わせることになってしまい、

本当にすまない。でも言葉の通じるあなたがいてくれたおかげで本当に助かりました。

意味がうまく通じない時に、通訳してくれたので、劇愛のみなさんとのコミュニケーションがうまく

いったことも何回もあった。ほんとにありがとう。明日は7時に用事があるって言ってたのに……。

 

部屋に戻って、シャワーを浴びて、ベットに入ったら、もう5時ちょっと前。

もう朝だよ……。

    ・一方この時ヌマタイガーは...

    ベットでイム君(沼田役)が実際に使っていた劇愛練習用のシナリオを広げた(実は記念にもらって

    いたのだ)。ワープロ日本語で書かれたそのシナリオには、手書きで自分のセリフの所に蛍光ペン

    でマークしてあったり所々ハングル語や矢印で日本語のニュアンスが書いてあった。たまに落書

    きもあった。これを見て、彼らの練習風景が目に浮かんで不覚にも一人で涙していた...

    

信じられないようだが、あと7時間後には釜山を離れなければならない。

時間を惜しみ、飲んで語り合い、こうして釜山最後の夜は終ったのだった。

 

.......次回は最終回四日目


戻りまちゅよ! ちゅぎに行きまちゅよ!