中国(鳥取・岡山・島根・広島・山口)


◆若桜鉄道◆

1987年国鉄若桜線を第三セクター化した郡家-若桜を結ぶ19.2kmの鉄道。 終点にある若桜町は氷の山自然ふれあいの里などもあり、”緑と清流のまち”として銘打っている。

【路線図】

日中はJR鳥取方面へも乗り入れている。起点の郡家は鳥取から南に約10キロの場所。郡家は”こおげ”、終点の若桜は”わかさ”と読む。

【車輌】

レールバスにより運行されている。

 

▲開業からしばらくしてのWT2500形さくら2号、3号。


◆同和鉱業片上鉄道◆

片上-柵原を結ぶ鉄道。1991年廃止された。

【路線図】

岡山県東部を南北に結んでいたこの鉄道、柵原にある鉱山と片上港を結ぶ貨車輸送を主体とした鉱山鉄道として開業したが、安価な海外の原料輸入に頼るようになった時代背景により柵原鉱山は閉鎖となり、やがて片上鉄道も廃止となった。

【車輌】

数種類の気動車と貨車混結のオープンデッキ客車ブルートレインに大別される。

 

▲キハ800形と前面に丸みを帯びたキハ700形。

 

▲キハ300形。ヘッドマークはわかあゆ号。

 

▲貨車と混結のホハフ2000形とDD13形機関車。


◆岡山電気軌道◆

岡山市南東部に路線を持つ岡電と呼ばれる4.7kmの軌道線。

【路線図】

岡山駅前-東山を結ぶ東山線と、岡山駅前-清輝橋(せいきばし)を結ぶ清輝橋線がある。

【車輌】

車輌は台座の上の高い位置にあるパンタグラフに特徴がある。これは重りによって操作する岡電独自の方式を用いているため。当時は車体の塗装がオレンジ+ブルーに統一されていた。

 

▲自社発注の7000形と7300形。

 

▲元日光軌道線の3000形と元呉市電の2500形。


◆岡山臨港鉄道◆

大元-岡南元町を結ぶ6.6kmの鉄道。1984年に全区間廃止された。

【路線図】

起点の大元(おおもと)は岡山から南に2.5キロの場所にある。岡南元町(こうなんもとまち)-岡山港間の旅客営業は1973年に廃止されていたが、もともと岡山港からの貨物路線が主流だったため、貨物線として営業 は続いていた。惜しくも1984年に全線廃止となった。

【車輌】

廃止された鉄道から譲り受けた旧型の気動車、貨物列車により運行されていた。

 

▲元夕張鉄道キハ7000形の前後。右側の画像は片窓しかない珍しい車体に思えるが、夕張鉄道時代は簡易運転台付きの連結面だった。臨港鉄道では簡易運転台をそのまま使用している。

 

▲独特なマスクを持つ元江若(こうじゃく)鉄道キハ5000形と元常磐炭鉱キハ1000形。

 

▲岡山港からのDD1352牽引の貨物車輌と岡南元町引込み線の様子。


◆水島臨海鉄道◆

倉敷市-三菱自工前を結ぶ鉄道。

【路線図】

JR倉敷駅に隣接する倉敷市駅から南に約10キロ先の水島港へと路線は延びる。終点の三菱自工前は水島港脇にあるが、水島港周辺の各工場へは貨物用引込み線が網の目のように張り巡らされ、東京直通の高速コンテナ貨物列車など貨物輸送にも力を入れている。

【車輌】

気動車及び貨物列車により運行されている。

 

▲キハ357とキハ352。国鉄色と言われる気動車のスタンダード的なスタイルだ。

 

▲DE701機関車とDD506牽引の貨物列車。


◆下津井電鉄◆

岡山県中南部の茶屋町-下津井(しもつい)を結んでいた鉄道。1991年全区間廃止された。終点の下津井駅は下津井港手前に位置し、近隣には廻船問屋の建物を復元した資料館などがある。路線は鷲羽山に沿うようにカーブを描く区間があり、車窓からの絶景の中には小島競艇場全貌も見渡せた。

【路線図】

1972年に茶屋町-児島間が廃止、1991年に残り区間の児島-下津井間も廃止されたが、現在は下津井駅で車輌の保存活動が行われている。

【車輌】

600V集電ナローゲージを小型車輌が行き来していた。

 

▲塗装変更前後のクハ24。

 

▲落書き電車のモハ1001形赤いクレパス号。 この電車では落書き大歓迎というユニークな車輌。車体片側には瀬戸内海が楽しそうに描かれていた。画像で見える小さな黒いシミみたいなものは全て落書き。車内の至る所にも落書きがあった。

 

▲下津井駅構内で保存されている気動車ホジ3とクハ5。

▲中間付随車のサハ2。側面窓の形が先頭車と異なる。

▲高台から見た下津井駅構内。遠くに瀬戸大橋が見える。画像左手前の茶色い駅舎から海に向かって斜めに延びている屋根が下津井港への連絡通路。


◆一畑電鉄◆

島根県の松江-出雲市を結ぶ鉄道。

【路線図】

松江しんじ湖温泉-電鉄出雲市間33.9kmの北松江線と、川跡(かわと)-出雲大社間8.3kmの大社線がある。起点の松江しんじ湖温泉駅はJR松江駅から1キロ強の宍道湖岸に位置し、島根半島の宍道湖北岸に沿って路線は伸びる。電化され、特急や急行も運転されている。駅名の通り沿線には松江温泉、出雲大社がある。 松江付近には”ルイスCティファニー庭園美術館前”という異様に長い名前の駅がある。

【車輌】

クリームに青帯がスタンダードカラーだった。

▲クハ161。当時の一般車輌はクリームに青帯だった。

▲元西武のクハ182。

 

▲荷物室付きの50形と20形車両。


◆広島電鉄◆

西広島-宮島口をJR山陽本線と広島湾に挟まれるように伸びる宮島線の他、路面区間である広島市内線を持つ鉄道。終点の宮島口からはJRフェリーにより厳島神社で有名な宮島まで連絡している。

【路線図】

軌道線本線の終点は己斐(こい)、宮島線の起点は広電西広島と区別されていたが、2001年に広電西広島(己斐)に統一された。

【鉄道線用車輌】

1991年に鉄道線である宮島線の高床車輌は廃止となり、全線路面電車による運営となった。

 

▲高床車輌の1090形と1080形。

 

▲2連の1070形と両運転台の1060形。

▲車庫に留置されている1030形。

【軌道線用車輌】

市内線は、旧京都、大阪、神戸市電の他、ドイツのドルムント市電の車輌も在籍していた。

▲低床式の3500形。

▲元ドイツのドルトムント市電の70形(76)。

▲元ドイツのドルトムント市電の70形(77)。

▲旧西鉄福岡市内線の3000形。珍しい3輌連接車だ。

 

▲パンタグラフ式の2500形と2000形。

   

▲旧京都市電1900形と旧神戸市電1150形。

  

▲旧大阪市電750形。

 

▲700形と650形被爆電車。

 

▲旧神戸市電の570形と500形。


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