関西4(兵庫)


◆能勢電鉄◆

川西能勢口-日生中央・妙見口を結ぶ14.8km鉄道。阪急の支線的存在だ。妙見口からはケーブルカーを乗り継ぐことによって、妙見山へと登ることが出来る。 妙見ケーブルのケーブル山頂駅付近には、ハイキングコースやクッキングセンター、休日のみ運行されているシグナス森林鉄道(ミニ鉄道)などが楽しめる。

【路線図】

起点の川西能勢口は兵庫県東部に位置するが、妙見線の終点付近は大阪府に位置している。1997年から阪急梅田までの直通特急”日生エクスプレス”が登場した。

【車輌】

当時は茶色+ホワイト及び茶色一色の阪急的車輌により運用されていた。

▲ツートン塗装の1500系。

 

▲元阪急の610系。


◆神戸電鉄◆

兵庫県の湊川から三田・有馬温泉・粟生(あお)方面に69.2kmの路線網を持つ。有馬線終点には有馬温泉郷がある。

【路線図】

新開地-湊川間は神戸高速鉄道に乗り入れ、実質的な起点は新開地。新開地から北上した路線は鈴蘭台で西側の粟生線、東側の有馬線にYの字型に分岐する。有馬線は終点有馬温泉手前の有馬口で更に三田線と分岐、三田付近の横山からは支線の公園都市線が延びる。1991年に公園都市線がフラワータウンまで開通し、その後ウッディタウン中央まで延伸された。

【車輌】

当時は薄いねずみ色とオレンジのツートンカラーの塗装だった。

▲3000系車輌。ウルトラマンというあだ名を持つ。

 

▲1100系と1050系。

 

▲神戸有馬電気鉄道時代からの車輌800系。860形は両運転台、810形は片運転台車輌。


◆三木鉄道◆

1985年国鉄の三木線を第三セクター化した厄神(やくじん)-三木(みき)を結ぶ6.6kmの鉄道。三木市には戦国時代の三木合戦において兵糧攻めに遭った三木城跡がある。現代の三木市の特産物はぶどうと菊。

【路線図】

第三セクターとして開通後、4駅を新設している。 終点の三木駅から川を隔て700メートルほどの場所に神戸電鉄の三木駅もある。

【車輌】

レールバスによる運行。

▲開業当初のミキ180形レールバス。

▲厄神付近。左側の路線はJR加古川線。


◆北条鉄道◆

1985年国鉄の北条線を第三セクター化した粟生(あお)-北条町を結ぶ13.6kmの鉄道。 起点の粟生は兵庫県の南部寄り中央に位置する。粟生を出ると北西方面に進み、10キロ地点で北上し北条町に到着する。終点付近の土地は古墳などの古代遺跡が多い他、フラワーセンターなどもある。

【路線図】

【車輌】

レールバスによる運行。三田鉄道と運用方法が似ている。

 

▲フラワ1995形レールバス。


◆神戸高速鉄道◆

元町・三宮-西代を結ぶ東西線と新開地-湊川を結ぶ南北線からなる第三セクター方式の鉄道。

【路線図】

1968年に開通した阪急電鉄・阪神電鉄・山陽電鉄・神戸電鉄を接続させるための在籍車輌を持たない鉄道だ。乗り入れている4社は離れた場所にターミナルを持っていたため、神戸高速鉄道によって利便性が飛躍的に増したと言えよう。

【乗り入れ車輌】

阪急電鉄、阪神電鉄、山陽電鉄、神戸電鉄各社車輌がが乗り入れている。

 

▲神戸高速鉄道線内で並ぶ山陽、阪神車輌と、新開地駅の神戸電鉄車輌。


◆神戸市交通局◆

神戸の市営地下鉄。

【路線図】

 

当時は新長田-名谷間4.7kmの西神線が開通したのみだった。現在の西神線は西神中央まで延伸、新長田から東側は新神戸まで山手線が開通、北神急行とも乗り入れ、西神中央から北神急行の谷上まで直通運転を実施している。また海岸線も開通し、営業キロは30.4kmに拡大した。

【車輌】

西神線は緑色のカラー。

 

▲1000系車輌。顔つきが海外の車両っぽい。


◆神戸新交通◆

神戸ポートアイランド博覧会に合わせて1981年に開通した第三セクターの新交通スシステム、ポートアイランド線。世界初の無人運転システムを導入し、ポートライナーの愛称を持つ。

【路線図】

三宮から複線で中公園まで進み、以降単線でポートアイランドを一周し中公園で再び上り線に入り三宮へ戻る線路構造だ。現在は住吉と人工島六甲アイランドのマリンパークを結ぶ六甲ライナーも開通している。 ポートアイランド線は市民広場から神戸空港まで工事中で、開業は2006年予定。

【車輌】

クリーム色に緑ラインのゴムタイヤ式車輌。

▲無人運転の8000形。

▲神戸市内の高架を進みポートアイランドへ向かう。


◆山陽電気鉄道◆

兵庫県の南端を大阪湾、播磨灘に沿って東西に 神戸-姫路を結ぶ 準大手私鉄。姫路、飾磨付近以外は急カーブが無いため特急に乗るとほとんどの区間を気持ちよく飛ばしてくれる。

【路線図】

起点の西代から東部は神戸高速鉄道を介して阪神梅田、阪急三宮まで乗り入れている。終点姫路付近にある飾磨からは唯一の支線である網干線があり、総営業キロは63.2kmに及ぶ。

【車輌】

スタンダード色はクリームと青のツートンだが赤帯の入ったアルミカーも多く運用されていた。

 

▲3000系第一次車と3050系アルミ車。

 

▲海水浴ヘッドマークの3200系と、2000系ステンレス車、2300系。

 

▲神戸地下区間での2000系。

 

▲2ドア車の270系と、元ロマンスカー820形。

 

▲東二見車庫で保存されている自社発注車200形と国鉄払い下げ車の700形。


◆別府鉄道◆

別府港-土山を結ぶ土山線、別府港-野口を結ぶ野口線の2路線からなる鉄道。1984年に廃止となった。

【路線図】

現在JR山陽本線の土山から西に2.5kmほどの場所に、山陽電鉄の別府駅があるが、かつての別府港駅はその付近にあった。野口線の野口駅は国鉄高砂線との接続駅だったが、国鉄高砂線も1984年に廃止となっている。

【車輌】

野口線はバケットカーの気動車、土山線は青いDL牽引の貨車混結車輌により運行されていた。

 

▲別府港で出発を待つバケットカー、キハ2。

 

▲別府港構内に停車中のキハ3と、貨車混結のニ軸車ハフ7。

▲土山線で1輌のこのハフ7を引くDB201。

 

▲DB201の横顔とハフ7との連結面。

 

 ▲貨物輸送のない休日の土山線は、機関車がたった1輌のハフ7を引っ張っていた。


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